晴れ間が続いた数日でしたが、
またどんよりとした梅雨空が戻ってきました。
描かれる漢字そのまま、今の季節に欠かせないのが梅。
甘い飲み物をほとんど口にすることが無くなり、
梅酒の仕込みが2~3年に一度になってしまい、
私にとって作る楽しみと食べる楽しみ
両方満足させてくれるのが、梅ジャム。
今月は清々しい彩の青梅のジャムです。
材料 青梅1kg*果肉の正味量800g弱程度
種もみに用いる梅酒(水でも可)50ml 砂糖(果肉の35%)280g
えぐみが強烈な青梅はあく抜きが必須。
かぶるほどの水を注いで下ゆでするが、ぐらぐら煮立てると、梅がはじけてしまうので、
水が温まるまでは、弱めの中火。
梅の廻りに小さな気泡がつき始めたら、
鍋底からごく小さな気泡が立ち昇る火加減で、優しく、ゆっくり5分茹でる。
鍋を流水の下に置き、水を流しいれる。
手で触れるほどに冷めたら手でそっと取り出し、改めてかぶるほどの水にさらす。
水が冷めていることを確認し、そのまま5時間から一晩さらしてえぐみを抜く。
翌朝、水をきり、果肉をそぎ取る。
果肉は煮ている間につぶれるので、大きさはまばらで大丈夫。
ここで果肉の重量を量っておくことを忘れずに。
種には果肉がたっぷりくっついているので
梅酒か水を注ぎ、こそげるようにもみ洗いし、
できるだけ果肉をしごきとり、種だけを除き、果肉の鍋に加える。
果肉の重量の35%の砂糖を加え、焦底から混ぜながら、8~10分程煮る。
弱火でじっくり煮ると色も香りも褪せるので
焦げ付かない程度の中火で手早く煮詰めるのが、果物の美しさを残すおいしいジャム作りの秘訣。
熱々を清潔な瓶に詰めれば完成。
果肉をしごきとった種。
多分、果肉が幾分こびりついているはず。
清潔な瓶に詰め、ひたひたのみりんを注ぐ。
このまま冷蔵庫で1か月ほど漬けこめば、
ほんのり梅の酸味がひろがる
後味すっきりの甘酸っぱい調味料ができあがり。
夏の煮魚、冷しゃぶのたれなど、
さっぱり仕上げたい夏の料理の調味料にとても便利。
普段の調理に味醂をあまり使わないなら、醤油で漬けても同様に美味。
写真左が今回の青梅ジャム。
右は完熟梅で作ったジャム。
黄色く熟した梅は青梅に比べてあくが少ないので、
下ゆでまでの必要はないのですが、
熟し加減が様々なので、水に5時間ほどさらします。
その後の作り方は同様。
ただし、青梅に比べて酸味が強いので、
糖分を40~45%程にするのがお勧め。
出来上がった小さな瓶を並べてみれば。同じ果実とは思えない、とりどりの彩。
それぞれに個性のある味わい。お好みに合わせて仕立ててください。