狭い庭は、何の手立てもしていないもので、
自力で頑張る植物が育つのみ。
中でも、ブラックベリーは、
たくさんの実をつけ、新しい枝を伸ばし、
随分と長い間、楽しませてくれた。
5年程前から実成が悪くなり、
シュートを伸ばさなくなり、
そろそろ終わりかなあ、と思っていたら、
あっさりと枯れてしまった。
最後に摘んだ実は
なぜか加工する気分にならず、
仕事用の冷凍庫に入れたままにしていた。
ずっと、気にはなっていたのだけれど、
加工するきっかけもなく時間が過ぎた。
数日前、数年ぶりに冷凍庫の霜取りをし、
ようやくジャムに仕立てる気になった。
硬い種が幾粒も入っているので、
裏ごしに一苦労するのだけれど、
きりっと目の覚める酸味は独特で、
濃厚な香りと相まって最高に美味しい。
光を吸い込むように輝く深紫も美しい。
思い返してみれば、18年もの時間、
朝の食卓を楽しませてくれたんだ。
ありがとう。
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